文学部古文書室展示会
資料8:五人組合帳(安政5年)
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五人組合帳(安政5年)解説

展示資料8
 五人組合帳(上総国望陀郡飯富村) 竪帳 27.8×20.0p 安政5年3月

展示キャプション
 五人組は、江戸時代に原則として近隣の5戸が一組に編成された組織。キリシタン禁令や年貢納入の連帯責任を負わせるために結成された。 五人組が守るべき規定が記された前書きと、組ごとに各戸主が連判した本文が記されている。

解説
 五人組は、宗門改め制度のような具体的な目的や重要性を持たなかったため、五人組帳は時代が下るにつれて簡略化していくことが少なくない。 届け出や前書の内容も、時代によって異なるものになった。前書が分離されたり、五人組帳そのものが名主または庄屋の手元に留め置かれるなど、 形式が簡略化・省略されるようになったのである。
 当史料に関しては、嘉永5(1852)年の五人組合帳(展示資料7)と前書はほぼ同じ文面で、簡略化された記載は見られず、 五人組の組み合わせや印もほとんど変わっていない。

参考
 煎本増夫『五人組と近世村落―連帯責任制の歴史―』雄山閣、2009
 野村兼太郎編著『五人組帳の研究』有斐閣、1943

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五人組合帳(安政5年)


翻刻
右之條々少茂相背申間敷候、惣而五人組
仲間ニ而相互ニ吟味仕可申、若吟味之儀
有之候ハヽ、見遁シ聞遁シ悪事仕出シ候ハヽ、其
諸入用等五人組仲間ニ而急度差出可申候、
其上何分之曲事ニ茂可被 仰付候、
為後日五人組印形仕、帳面差上申
處仍如件
  嘉七(印)
  三郎衛(印)
  孫右衛門(印)
  弥五左衛門(印)
  彦右衛門

  図書(印)
  弥次右衛門(印)
  藤右衛門(印)
  七左衛門(印) 
  万五郎(印)
  伊兵衛


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