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展示資料3 朝鮮人来聢(聘)ニ付御書付之写 一紙 縦24.0㎝×横36.7㎝ 作成年代不詳 武蔵国豊島郡角筈村(東京都新宿区)名主渡辺家に残された、通信使来日時に通達された触書の写し。風俗の異なる朝鮮人が無礼な振る舞いをした場合の対応方法、通信使従者との私的商売の禁止、庶民が通信使の行列を見物する場合の注意事項等が具体的に記されている。 幕府は、朝鮮人が「風俗不案内」によって許しがたい所業に及んだ場合、「対馬守役人」に報告してその指示を得るよう定め、文化や風俗の違いから生ずる衝突が外交問題へと発展することを危惧していた。また使節の従者が私貿易などを持ちかけても取り合わないよう命じ、後日露見した場合は物の多少や値の高下によらず厳科に処された。一方、見物人については、「男女僧尼」を屏風などで隔て、「酔狂・高声・無行儀なる」態度をとることのないよう戒めている。 トップに戻る 朝鮮人来聢<てう(朝ヵ)>ニ付御書付之写 一、異国之者風俗不案内によりて無礼之 儀ある共あながちに咎るにたらす、雖<いゑ共>然 捨置かたき事ニ至てハ對[対]馬守(宗対馬守)役人ニ達シ而 其沙汰に可任事、 一、旅館<りよくわん>路次之間、信使之従者私に賣[売]買之 事(古又)を相かたらふ共一切に取合ふへからす、縦 後日に及て事あらわるゝといふ共、物の多少 價[価]<あたゑの>の高下によらす、厳科<げんりやう(ママ)>に處[処]<しよ>せらるへき事(古又)、 一、信使往来之間、見物の場におゐて男女 僧尼<に>等雑り<ましわり>居るべからす、簾幕<れんまく>・屏風 之類をもつて其座を隔<へた>つへし、或飲食<いんしやうく>之 物を取ちらし、或酔狂<すいきやう>・高聲[声]<せい>・無行儀なる 躰有へからす、往来之旅人とゝまりみると いふとも道[路]脇へより、見物之場を妨く<さまたく>へから さる事、 附、色絹・段<たん>子等の幕<まく>、金銀の屏風等を 以て見物の場を■<かさる(糸へんに吊)>事ハ禁制ニ及間敷事(古又)、 右條々旅館<りよくわん>御馳走人・御賄方ハいふに及はす 御領・私領の寺社・宿々・在々等おゐて、其支配〱江 急度可被相触候、以上、 右之通被 仰出候間、御書付写遣之候、 銘々為申聞可相守者也、 トップに戻る
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