文学部古文書室展示会
資料番号
史料名
形態
法量
時代
11
指出シ申証文之事(通信使来日のため百姓難儀に付年貢延納願拝借証文)
一紙
縦26.5㎝×横174.4㎝
明和元(1764)年12月
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指出シ申証文之事(通信使来日のため百姓難儀に付年貢延納願拝借証文) 解説

展示資料11
 指出シ申証文之事(通信使来日のため百姓難儀に付年貢延納願拝借証文) 一紙 縦26.5㎝×横174.4㎝ 明和元(1764)年12月

  宝暦14(1764)年(6月に明和と改元)の朝鮮通信使来日に伴い国役金が賦課された際の、村方の対応がうかがえる資料。武蔵国入間郡毛呂本郷(埼玉県入間郡毛呂山町)の百姓たちは、「朝鮮人御入用」が「不慮」(想定外)の負担であるため納付が難しいと判断し、通常の年貢である「畑方御年貢永納」(銭による貨幣納)の延期を願い出たところ、領主である旗本仙石家の役所より、金5両の貸し下し金があった。本資料は、拝借金5両を持高に応じて村内の惣百姓に配分し、各自が確かに受領したことを村役人(名主・組頭)に報告した借用証文である。朝鮮通信使の費用を賄うための国役金が村方の負担を増加させ、その対応に領主・農民双方が苦慮している様子がうかがえる。


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指出シ申証文之事(通信使来日のため百姓難儀に付年貢延納願拝借証文)

  指出シ申証文之事
 一、金五両也、
右者、當[当]冬中朝鮮人御入用不慮之國[国]役
被 仰付、惣百姓難儀仕候ニ付、畑方御年貢永
納之内春延ニ相願申候所、上州御役所様江
御願被下書面之金子、今度従御役所様
来酉ノ三月迄、村方百姓江御借シ被下、難有奉存候、
則、各方より永高ニ應[応]し、銘々御割渡シ慥ニ
請取申候、来酉ノ三月ニ至、急度返上納可仕候、
為後日、村方百姓連判證[証]文指出申所、如件、

          毛呂本郷百姓
              半右衛門(黒印)
 明和元年申十二月     留之助(黒印)
              (他69名、略)
          
          名主 
             中
          組頭



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